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サントリーレッド
「仲直り」篇 |
サントリーレッドはトリスに次いで新しい時代を担った大衆ウイスキーである。かつて新発売の時は宇津井健がそのCMタレントとして活躍したが、市場が角瓶やオールドへ移行するとともにホーム・ウイスキーとして愛されるようになった。低価格であったため、愛飲者も多く、その人たちを支援し、誇りをもって貰うためにはどうすればいいか、このCMのスタートは、そんな話が社内でも出ていたときであった。
博報堂の藤井達朗氏からのプレゼンテーションで、タレント・大原麗子、演出・市川崑、プロデュース・池田建二郎、コピー兼アイデアは藤井本人、ということで、まず絵コンテの説明を受けたが、結果は歴然としていた。この豪華な制作陣で、画面は男の帰りをけなげに待つ女の振舞い、そこに置かれる重要な小道具としてのレッドの存在感、そして何よりも「すこーし愛して、ながーく愛して」のコピー、これを言う大原麗子自身の独特の声等々…即、すべてOKと制作にかかってもらう指示を出したのである。お蔭でCMの評判は大当たりで他酒からの参入者が増え、従来からの愛飲者にも満足感を与えることができた。このCMシリーズは、途中発案者の藤井達朗氏の早逝というアクシデントがあったが、同僚の禧久均氏がこれを継いで制作にあたり、10年で27本ものシリーズ作品を世に送り出すという、当社のCM史上でも稀有の作品となったのである。継続は力である。
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