
「やさい文学」
- 博報堂
- 中尾 花
- 博報堂
- 山岡 智行
- 博報堂
- 笹川 陽子
野菜の隠れた物語を知っていますか?花言葉の組み合わせで、今日の料理が物語になる体験を召し上がれ。
応募総数183件の中から、
以下の通り各賞が決定しました。
ご入賞おめでとうございます!
“食と農業”という、“食べる”ことは日常の身近なことでありながら、それを支える“農業”はどこか遠いテーマ。そんな状況を、「若者から、クリエイティブの力で変えていこう!」という、今までにないチャレンジングなコンペだったと思います。
183点という、若者自身だからこそできる、若者の視点・立場に寄り沿った、ワクワクするアイディアばかりが集まりました。特に、最終審査に残った5点は「おいしいものを届けたい」という農家さんの思いと、“食べる”ということが“生きる“ためだけではなく、人生の楽しみや幸せを生み出すことに気づかせてくれるクリエイティブでした。細部にわたるまで丁寧に、そしてクリエイティブ的にも独自性と新規性が感じられる作品でした。審査委員一同、学びと感動を覚える、忘れられない審査会となりました。
クリエイティブには、社会を変える力がある。私もクボタも強くそれを信じています。未来は一人ひとりの思いとチャレンジが作ります。応募いただいた全員の活躍を期待しています。新たな価値をこれからも一緒に提供しつづけていきましょう。本当にありがとうございました。
豊かな食生活を享受できる今、「食べる」という行為は、生存の欲求を超え、個人の特性や地域文化、時代の価値観といった、人類の社会的行為のすべてを映し出していると考えます。この観点を踏まえ、作品を拝見し、皆さまが着目された食の課題と、その解決に向けた斬新なアプローチやアイデアから、多くの気づきと示唆を得ることができました。これからも、世の中にインパクトを与えるクリエイティブな発想を期待しております。
※応募タイトルや企画概要は受賞者からの応募内容の通りに記載しております。
野菜の隠れた物語を知っていますか?花言葉の組み合わせで、今日の料理が物語になる体験を召し上がれ。
農家によるドローンレーサーをクボタがプロデュース。
世界の頂を目指す姿をドキュメンタリーにする、農業の未来をかけた一大プロジェクトです。
正しくスマートな発想から生まれた作品が多いなか、このアイデアは、正しくスマートで、しかも「面白い」という点で、ワクワク感が突出していました。ロジカルな思考は大切。でも、人を動かす企画にはそんな「理屈抜き」の要素が必ず含まれているもの。これからもぜひ、遊び心がある洒落た企画を、生み出し続けてください。
「農家さんをヒーローにしたい」というテーマ設定の根っこには愛情と意義があり、「一流のドローンレーサーになれるのでは!?」という発想の背景には農業現場の一歩進んだ知識と気づきある世界的トレンド情報があり、プレゼンには、思わずワクワクする楽しさがありました。ビジュアルにツッコミどころがあったり、真面目に不真面目なことを考えているような、「社会課題は楽しく解決していかねば」というマインドが感じられる、素晴らしいアイデアだったと思います。
生産する農家さんが減りつつある野菜を「絶滅危惧野菜」と名付けてカレーライスにトッピング。若者にも、食の課題をより身近に感じてもらう施策です。
トップバッターお疲れ様でした!キャッチーなタイトル。明快なターゲットとタッチポイント。みんな大好き「カレー」をアレンジする巧みさ。「給食」「社食」と展開する案も見事。一方最終審査では、「学食を活用したアイデアはレッドオーシャンで鮮度に欠ける」という視点もありました。とはいえ日本の農業の未来を見据え考え抜かれたアイデアなのは間違いなし。農家を営むお祖父様も誇りに思われたのではないでしょうか。
野菜収穫を体験できるUFOキャッチャー、その名もベジUFOキャッチャー。若者に楽しい形で野菜収穫体験をさせ、食・農業への興味喚起に繋げます。
誰もが楽しんで農業に触れることができる素敵なアイディア。クボタの技術力がポップに表現できてるのも良い。野菜は育ったものを植え直すのでなくその土で育てたリアルな収穫となれば尚良い。例えば根菜ならちゃんと根の抵抗を感じられる、そんな体験であってほしいですね。常設よりイベント向きかもと審査委員で話していました。
野菜の購入から消費まで、いつもの行動をとるだけで消費者の食品ロスに対する意識が変わるプロダクト
食品ロス削減と実現可能性で高評価。丁寧な準備と社会課題への意識、クボタへの理解も好印象だった。一方、斬新さの不足と若者への訴求力の弱さが課題。試作品や特設サイトは完成度が高い一方、質疑では若者視点や展開案の具体性に欠けた。今後は、若者インサイトに基づく機能・デザイン改良、多様な展開、持続可能なビジネスモデル提案を期待したい。
生きることは食べること。
食べるを支えているのは、農業。
人類の歴史は、まさに農業の歴史といっていいのかもしれません。
一方で、今、さまざまな課題が、日本で、世界で起きています。
人口問題、気候変動、自然災害、そして農業従事者の減少に、食料安全保障・・・。
日本の人口を100人に例えると、1人の農家が100人の食を支えています。
世界では10人に1人が栄養不足で困っている中、生産量40%に相当する25億トンが食品ロスとして発生。
気候変動に影響を与えるGHG(温室効果ガス)の約4分の1は、農業土地利用から発生しています。
農業について学ぶこと。それはわたしたち、今を生きる一人ひとりにとって大切なことです。
食と農業が遠くなってしまった今、次代を牽引する若者たちから、
“食と農業”の大切さ、そして社会課題を解決するためのきっかけになるような気づきやアクションを
引き起こせないだろうか。
食料・水・環境という人が生きていく上で不可欠な領域で、
テクノロジーによって課題解決を続けてきたクボタとして、未来にできることはなにか、
今だからこそ、多くの人と語り合いたいと思います。
未来の地球と人の幸せにつながるコミュニケーション提案をお待ちしています。
8月30日(金)18:00までにご応募ください。
❶若者のインサイトを捉えているか
❷問題を解決する効果が期待できるか
❸「クリエイティビティ」にあふれているか
❹クボタが実施すべき内容か
※以下のようなものは審査の過程で選ばれない可能性がある。
間部 奈帆(博報堂/クリエイティブ局 グローバルクリエイティブディレクター)
農業機械を作っている会社さんのブリーフに「野菜の花言葉で文学を」という情緒的なアイディアを提案された、いい意味での違和感に脱帽です。これぞ、ヤング!これぞ、コンペ!本当におめでとうございます!!
「エモ消費」というインサイトと「UGC」という拡張性にしっかり根差したしなやかな施策が、どんな形で世に出るか、今から楽しみです。
あとから聞けば、入社ほどない3人とのこと。まだあと何年もエントリーできるんですね。末恐ろしいし、連覇を狙って、鍛錬してくれたらと願っています。
森下 治秀(電通/BXクリエーティブ・センター ビジネス・ディベロップメント部長)
花言葉などの物語性に着目し、平凡な野菜をユーモアと文脈を纏った魅力的な存在へと昇華させるスキームを編み出したところに優れた創造性を感じました。やさいと文学との掛け合わせは多様なアウトプットが可能で持続性も高くSNSとの相性も良いので、若者とのエモーショナルなリレーションが期待ができたところを高く評価させていただきました。