
ふるさと社長
- 博報堂
- 堀池 駿介
- 博報堂
- 倉嶋 崇
- 博報堂
- 小松﨑 美怜
起業するための経験を積みたい若者と、後継者候補に出会えない福島の企業をつなぐサービス。
応募総数191件の中から、以下の通り各賞が決定しました。
ご入賞おめでとうございます!
今回はテーマを「若者の地元離れと離職を防ぐコンテンツと情報発信」に設定しました。全国の地方都市が抱える難しい課題に、若手クリエイターたちがどう向き合うのか、また、福島民報という地方紙が、どうかかわっていけるのか。そんな思いを巡らせながら、8人の審査委員の方々と共に、191作品の審査にあたりました。
若手ならではの発想、視点は実に多様で斬新でした。創業や起業、IターンやUターン、故郷との関係づくりなど、さまざまな切り口で解決策を見出そうとしていました。驚かされたのは、現状認識の広さと深さです。最終プレゼンに残った6作品の多くは、実際に福島に足を運んで、そこに住む人の話を聞き、アイデアに厚みを持たせていました。若い世代の底流にある職業意識や価値観も反映されていました。好例がグランプリに選ばれた「ふるさと社長」です。地域課題と若者の潜在的な意欲を結び付け、形にしようとしていました。準グランプリの「幕の内民報」も新聞や活字の持つ特性と帰省という故郷を思う濃厚な時間をパッケージにし、具体的に示してくれました。応募者の皆さんのチャレンジを、心からたたえたいと思います。最後に、審査委員の方々、ACC事務局をはじめとする関係各位に感謝申し上げ、全体講評といたします。
※応募タイトルや企画概要は受賞者からの応募内容の通りに記載しております。
起業するための経験を積みたい若者と、後継者候補に出会えない福島の企業をつなぐサービス。
ふるさとへの想いが最も高まる瞬間、帰省の新幹線。
そのお供に、駅弁新聞のご提案です。駅弁を食しながら、福島の暮らしをじっくり吟味しませんか。
1年目同士のチームらしく、若者としての実感に基づいた提案を心がけました。
3人で駅弁屋さんを訪れ、実物を作り、プレゼンでは実演して…。やれることは全部やったので、今は達成感でいっぱいです。
実現可能性はピカイチだと自信があったので、新聞社の皆様にぜひ実施してみたいと感じていただけたこと、光栄に思います!
新聞社の最強アセット「紙面」を最大限に生かしたアイデアでした。時間や情報に追われる現代において、ゆっくりと古里を思う新幹線車内で、ついつい食べながら眺めてしまう「駅弁の包み紙」に着目した点はまさに目から鱗。プレゼンも単純明快で、すっかり心打たれました。
これからぜひ、一緒に形にして行けたらと思います。お弁当の中身は何かな、と今からわくわくしています。
帰省帰りの新幹線という具体的な接点。車内で食べている時、側にある何かの文字を読んでしまうという行動心理。文字がぎっしり詰まった新聞の特性と、多種の食べ物が詰まった幕の内の特性の掛け算。いくつもの納得感のあるアイデアが、新聞紙で包むという本道に対して緻密に織り込まれている。まさに幕の内な企画。ほっこりした温度感を纏っているのは、若者全体ではなく一人の若者を想像した所以か。
福島の中高生のための、サイバーセキュリティを学べる教室。
日本の情報セキュリティの遅れと若者の閉塞感を、福島から打破するビジネスモデル。
「ドバイでガソリン入れました?」とカード会社から電話があり、
不正利用が発覚したことが着想のきっかけでした。
壮大なアイデアとなってしまいましたが、決して夢物語ではない。
ふくしまについて調べていくうちに、そう確信しました。
良い学びと経験、そして特別な賞をいただきありがとうございました。
今回集まった沢山の応募作品には「福島県に新しい文化と特徴を作る」ことに挑戦しようとしたアイデアが少ない中、挑戦的かつ輝いていた企画でした。福島の魅力を掘り起こすのではなく、新たな息吹を生み出そうとする発想は、まさに「ヤングコンペ」にふさわしい若々しさにもあふれていました。審査委員一堂に「これは挑戦する価値があるのではないか?」と夢を描かせてくれた点でも、評価できる仕上がりだったと思います。
「福島で頼み事をしたい人」と「福島に自分の経験やスキルを還元したい人」をつなげるマッチングメディア。
福島と若者のつながりを創出します。
福島と若者がお互いに想いを馳せながらつながっていく、そういった企画であることが、わかりやすくもキャッチーなタイトルからも感じられ、プレゼンを聞かせていただきながら、私自身もあたたかい気持ちになりました。実際に若者にどのように認知してもらい拡大していくのか、そういったところにより深く踏み込んでいただけたら、この素敵な企画がより広がる可能性を感じられたと思います。
福島民報社が情報と発信のハブとなり、若者の視点を欲する福島の地域ビジネスと、
ガクチカを求める若者をマッチングさせるワーキングホリデープログラム。
大学1年から就活生という若者のインサイトと、若い視点が足りないという福島の企業課題をマッチングさせた、とてもワクワクするアイデアでした。体験レポートを新聞にしていたのも大拍手。プレゼンも楽しくて引き込まれました。実現性も高く、ビジネスとクリエイティブのバランスがとれた良い企画だった分、さらに突き抜けるもうひとアイデアがあったら、より強い企画になったかもしれません。
毎年撤去される仮設住宅を使って若者のやりたいを叶える場所をつくります。
福島の未来を創る若者たちと、仮設住宅利用の新しい福島モデルに。
仮設住宅を、夢を実現しようとする若者たちのベース基地にするアイデア。横山さんと柏木さんは、実際に福島を訪ね、自分の足で自治体のヒアリングを行い、緻密な調査に基づいた企画書をつくり上げました。仮設住宅を使い捨てない「サスティナブル」な思想も素晴らしい。災害の悲しみを、未来の希望に昇華しようとするアイデアとその志しは、すべての審査委員の胸を熱くしました。
9月1日(金)18:00までにお申し込みください。
ご多分に漏れず、福島県でも若者の地元離れや離職が地域課題となっています。
この課題を解決するために、若者に対して効果的な情報コンテンツや情報伝達方法を大募集します。
一度福島を離れてもまた戻って来たい、福島に魅力を感じ住んでみたい。
そう思ってもらえるよう情報で若者たちをつなぎとめておきたいのです。
また、この課題は若者が地方で明るい未来を想像することができる企業の少なさやビジネスの少なさが一因とも言えます。
私たちは新聞社ですが、福島の将来を担う若者が希望を持って働ける新しいビジネスを作り出したいと思っています。
そんな未来を照らす新しいビジネスモデルを大募集します。
※以下のようなものは審査の過程で選ばれない可能性がある。
一般社団法人 ACC
株式会社 福島民報社
福島まで取材に行ったり、仕事終わりに打ち合わせをしたり、いつか人生を振り返ったときに「若手時代の青春」として刻まれるような時間になりました。
数年後、ACCヤングの出場者から「第4回のアイデアって普通じゃない?」なんて言われていると嬉しいです。それが若者にとって、地方で社長になることが当たり前になった社会を実現できた証だと思います。
佐久間 貴志(福島民報社/東京支社営業部長)
地方の大きな課題である事業承継問題と若者が抱いている仕事に対しての課題を分かりやすくかつ端的に捉え、今までにない新しい「就職」をクリエイターらしく「ふるさと社長」という企画に仕上げたことが見事でした。そこから発展する農家・職人・インターンなども含め、これを地方から行うことは重要なチャレンジです。実施に向けては多くの課題があると思いますが、多くのふるさと社長が誕生することを期待しています。
森下 治秀(電通/BXクリエーティブ・センター ビジネス・ディベロップメント部長)
日本の社会課題である「事業承継」に着目しただけでなく、福島が持つ「復興」文脈を上手く活かしている点が期待感を持てたポイント。若者のインサイトを的確に捉え「ふるさと社長」というビジネス・アイデアに昇華させたところに最もクリエイティビティを感じました。継続性のあるフィジビリティも一定量あり、展開によるスケールにもすごくワクワクしました。社会にインパクトを与える意義ある事業案だったと思います。